[記事公開日]2013/02/09
[最終更新日]2016/06/16
前歯の被せ物などによく使われるセラミックですが、見た目は天然の歯と殆ど
変わらないほど自然できれいに出来ています。
このセラミックという特殊な材料は、陶器で有名なノリタケ等でも使われています。
セラミックの特徴は、色を自由に表現することが出来、色の深みや透明感を出したり、
色の鮮やかさや、濃淡をつけた着色のテクニックで奥行きを出したりも出来るのです。
本物の歯に見せるために、微妙に色の薄いところや濃いところを作り、
歯の根元から先にかけての透明感の違いを、グラデーションで表現します。
このような微妙な色彩は、大量生産で作るものではなく、一つ一つ歯科技工士が
その方のもつ本来の歯の色に合わせて手作りします。
本物の歯とそっくりに見せるための微妙な色の濃淡は、歯科技工士が筆で塗って作成しています。
その結果、天然の歯と見た目が殆ど変らないほどの精巧な義歯が出来上がるのです。
セラミックの歯は保険がきかないために高いと思われていますが、
このように職人芸によって作り出されるために、費用がかかるということもあります。
また、同じセラミックの歯でも、歯科技工士の技術次第で美しい仕上がりになるか
それとも一目で義歯とわかるかが決まります。
このように、セラミックの歯の出来上がりは、技工士さんの経験や技術によるところが
大きく、本当に歯科治療の縁の下の力持ちという感じです。