[記事公開日]2016/06/14
[最終更新日]2020/01/29
審美歯科治療(ホワイトニングを除く)は、これまでと同じ歯を削って被せる治療です。ほとんどの場合、虫歯他でもろくなった歯を何度も治しているので、歯の形は崩れ、神経も除去されています。
歯の神経の治療を根管治療といいます。歯茎に埋まっている歯根の先端の治療で、虫歯が進むにつれ起こる痛みを除くのがねらいです。
くりかえし治しても再び腫れてしまうのは、不十分な根管治療が原因です。神経の残骸があったり感染を起こしていたりすると、治療も難しいでしょう。
セカンドオピニオンとして当院へ相談に来られた方の話です。
かかりつけの歯科医院でセラミックを用いた審美歯科治療を希望したら、継ぎはぎのように治されていたので、歯を大きく削らざるをえないゆえ、かえって染みたりするかもしれないと言われたそうです。
せっかくセラミックの白い歯を入れても、それでは困ると考え、痛みは無いけれど、神経を除去してもらったそうです。ところが一年もたたないうちに、歯茎がうずき始め、腫れだしたのです。
心配しながら歯科医院に行くと、歯の根が膿んでいるため、やり替えが必要と言われたそうです。
当院にて、レントゲンで確認すると、きちんと根管治療ができていませんでした。
「セラミックで綺麗な口元になるどころか、痛くもない歯の神経を取られ、また悪くなり、費用までかかるなんて…」と落ち込んでいらっしゃいました。
根管治療は治療期間も長く易しいものではありません。当院では、そのことを患者さんに納得していただける説明をしてから治療しています。
初期の虫歯なら簡単な治療で済むものを放っておくと、根管治療をしなければならないくらい進行し、辛い思いをするはめになります。
セラミック等の審美歯科治療は、従来の歯科治療の延長線上です。表面的な美しさを求めるだけではない審美歯科治療を受けられるようお勧めします。